人生の逆風の中で見つけた希望の風を、小説、エッセイ、童話、詩などで表現していきます。

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日々の風から 神宮外苑のイチョウ並木へ

日々の風から 神宮外苑のイチョウ並木へ

 

 

 

あまりにも有名な神宮の絵画館前通りのイチョウ並木を観に行かないかと誘われた。毎年行きたいと思いつつも、遠いような近いような場所だけに機会を逃し続けていた。さぞ見物人が多いだろうと、それを思うと足が鈍ることもあった。しかし思いがけなく声がかかったので飛び上がるように立ち上がった。行けるところまで車で行って、あとは歩こうとのこと。なおなお好都合である。皇居周辺を廻り青山通りを走り、南青山の路地奥に駐車出来た。

通りは交通規制になっていて警察官がアナウンスしながらあふれかえる群衆を誘導していた。皆、静かに整然と規制通りに従って歩き、天を衝くイチョウの黄葉を見上げ、楽しんでいた。ほとんどの人がスマホを掲げて撮影するのは近年の特別風景であろうか。30分ほどであったが濃縮された秋を鑑賞でき、満足したひと時であった。

 

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世相の風から 歩きスマホ

世相の風から 歩きスマホ

 

みんな手にしているのはスマホである。よくもこんなに普及したものだと感心する。一時期は携帯電話を耳に当てながら歩いたり自転車に乗ったり、車を運転する人たちをよく見かけたが、今はもっぱらスマホに見入っている。歩きながらよく画面を見られるものかと驚いてしまう。目は一つの物を見ていたら他のものを見ることはできないと思う。ちらちらとは見られるが、集中は一つだと思う。だからうっかりするとぶつかってしまうのだ。

 

最近、今まで経験したことのないような接触に出会う。駅のホームが多いがバッグやリュックが当たってくる。体当たりもある。足がぶつかる。こんなことはなかったことだ。みな片手にスマホを持ち、操作しているのだ。老人がふらふらよろよろしてぶつかるのではない。若い人なのだ。当たる力が違う。恐いことだ。老人は杖こそ使わない人でも自分ひとりを保つのに精いっぱいだ。そこにぶつかってこられたらよろけてしまう。しかし用心のしようがない。歩きスマホへの警告アナウンスがよく聞こえてくる。しかし聞こえているのかいないか、何しろ操作しながら画面に集中なのだから。歩きながらだけはやめていただきたい。

 

 

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日々の風から 教会で避難訓練

日々の風から 教会で避難訓練

 

あの3・11以来教会でも危機管理や防災の問題を真剣に考えるようになった。防災委員会が設置され、年に一度は全員で避難訓練が行われる。今年は昨日がその日だった。教会員には年間計画で予告され、1、2週前から説明もあった。訓練はその日の出席者全員が参加することになっている。

 

礼拝後、防災委員から、千葉県北東部にM7.5の地震が発生したので区の指定した避難場所へ行きますと通達があり、号令とともに、1分間椅子の下に頭を入れ、あるいは座席の座布団で頭部を覆った。委員が「揺れがひとまず収まりましたので避難場所へ移動します」とアナウンスがあり、貴重品だけを持って教会の玄関前に集まった。すぐに点呼があり、人数を確認して移動を開始した。高齢の姉妹がモデルになって車いすに乗り青年2名が係になった。ところがふだんは自力で歩いているのに、車いすに乗せられた老姉はさすがに困惑したらしく「恥ずかしいわ」と言ったので大爆笑になり、訓練の緊張が飛んでしまった。

 

踏切を渡り、歩道を歩きだしたが遠足気分、隣り同士でにこやかに話が始まり、列は途中が空いたりして長々と続いてしまった。予め委員からは私語は慎み、間を空けないで整然と歩いてくださいと注意があったがそうはいかなかった。それでも、高齢の方のそばに若い人がそれとなく寄り添ったりして、近くの小学校校門前にたどり着いた。そこが目的地だった。

 

また人員点呼して全員の無事を確認し、今来た道を引き返して教会に戻った。そのあと、しばらく疑問点や反省したことや改善策などを話しあった。いろいろな意見が出たが、車椅子を押した青年からの発言が心に残った。「初めて車椅子を扱ったがとても難しかった。段差や線路などを越していくときの操作に戸惑った。ふだんから慣れておいたほうがいいと思った」と言われた。体験者の声は貴重である。施錠問題も出た。委員からは今日はロックしたが、実際の時は開けたままですとの事だった。私もそう思った。

 

訓練だからか、やはり気は張っていない。しかしまったくやらないよりは良い。私は教会が近いせいか真冬でもコートなし、時にはサンダル履きで行ってしまう。貴重品もなしである。今日の献金と愛餐会費用、携帯と家の鍵くらいしか持たない。しかしこの日ばかりは教会バッグは置いていくので、ポシェットを用意し財布も入れた。いつも持参したほうがいいのだろう。保険証は? いつもの薬は?など考えるときりがないほど課題が出てくる。どうしたものだろう。危機意識の薄い者であり、いい加減人間だが、人に迷惑をかけてはならない。

 

全員参加だとは言え、あそこまではとても歩けないし今日は体調がよくないから残りますという方もおられる。無理強いはできないから残っていただく。しかしいざというときはどうするのだろう。置き去りにするのか、車椅子は何台もない。難題は山ほどある。

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日々の風から 今日は立冬

日々の風から 今日は立冬

 

今日は立冬とか。立春と立秋は印象が強いが立冬と立夏は、ああ、そうなの、ほどで強く心動くことはない。なぜだろうか。立冬から立春までが冬だそうだ。木枯らし1号もすでに吹いた。町ゆく人々の服装も冬支度である。服装であるが、このところ20度を超えてかなり暖かい。時に暑く思う。それなのに町ゆく人の中にはしっかりコートを着込んでおられる方が多い。私もコートほどではないがこの気温にしてはなぜが厚着である。一度寒さを覚えた体は気温によってすばやく対応することは難しい。外国の方は半袖で悠然と歩いておられる。人それぞれでいいのだが、暇人の私はバス停でも車内でも、ひとしきり周囲の人々を観察してしまう。もちろんそれとなく。でも失礼なことかも。

 

投かんがてら公園を突っ切った。春に桜を楽しんだ桜樹は紅葉した葉を盛んに落とし、根元を覆い隠している。それもまた見応えがあってうれしい。園内は人が多かった。子どもたちが多かった。近くの保育施設の子どもたちが大勢遊んでいた。叫び声もあり泣き声もあった。遊びに来ている母子連れも何組かいた。ベンチにはご近所の高齢者たちがまさに日向ぼっこである。走り回る子どもたちを眺めている。何十年も前にもこんな光景があったと思と思う。そのころ、ベンチ組の方々は走り回っていたのであろう。歴史は繰りかえしながらそれでも進んで行く。私の周辺の同じような年齢の友人知人たちが確実に一歩一歩と老いを深めて行っている。驚くような事柄が起こっている。自分も例外ではない。この事実をいかに受容していくか、高齢者には高齢者の大きな仕事がある。新しい冒険にチャレンジしていきたい。

 

 

 

 

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