人生の逆風の中で見つけた希望の風を、小説、エッセイ、童話、詩などで表現していきます。

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書林の風から 未知の人、未知の世界へ――読書街道から

書林の風から 未知の人、未知の世界へ――読書街道から

 

「堀田善衛」古い人である。生まれは大正7年(1918年)没年は1998年。名前だけは耳底にあるが著書を開いたことはなかった。まったくもって私の読書街道は貧弱なのだ。

それが、昨年晩秋辺りからまるで本人ご自身が近づいて来こられたような肉感を感じさせながら私の前に表れた。――いつまで私の存在に気がつかないのか――とじれったそうなのである。まずは手ごろな文庫本2冊を私のバッグに押し込んだ。『スペイン断章』の上・下巻である。

 

ああ、紀行文ね、ちょっと心が動く。

しかし、スペイン〜〜?

ここで私の食わず嫌いが頭をもたげる。旅行には目がないほうだが、どうもスペインには興味やあこがれがない。と言って皆無ではない。断片的には、プラド美術館には行きたいなあとか、フランシスコ・ザビエルの出身地バスク地方ってどんなところだろう。カトリックの巡礼地最後のサンティアゴ・デ・コンポステーラは見届けたいなどの思いがちぎれ雲のように漂ってはいた。

 

文庫本上巻の裏表紙の一文をまず読んだ。「歴史は読むものではなく見るものである――。スペインに強く魅せられ長く滞在した著者が、急峻な山々を分けて訪れたイベリア半島で眼にする有史以来現代史に至る、転変著しい歴史の足跡。感動と経験の積み重ねのなかから人間への深い洞察がにじみ出る、ノンフィクション文学の傑作」。

 

下巻の表紙裏の一文にも目を通す。「ヨーロッパ文化とアラブ文化の接点にあったスペインは、刻々の時代の爪痕を断層のように残す。キリスト教の奇蹟伝説、近くはスペインの内戦。その時代を動かそうと燃え盛った情熱の行く末とは―――。作家はスペインに腰を据え、人びととの触れ合いのなかで、人間とその歴史を、自らの眼で見据え、再発見する」

 

『歴史は読むものではなくて見るものである』との冒頭の言葉に深く納得しつつもスペインに長く滞在することなんてできない、滞在どころかたかが数日だって行けないんだから、と反発しながらもページを繰ることになった。すなわち、スペインという国を総なめする旅に参加することになったのである。当然ながら、私の幼稚なスペイン観が打ち砕かれ、現地へ行って「見て、住んだ」著者の世界に引き摺り込まれたのである。私のスペイン観は見事に変身した。それは単にスペイン観を変えただけでなく、今抱いている世界観にも大きく及んでいる。歴史は読むものであってもいいと思った。

 

堀田善衛氏は1952年「芥川賞」を受賞し、多くの小説を書いている。活躍のジャンルは広く、私としては大江健三郎氏を凌ぐ方ではないかと掛け値なしに言いたい。ノーベル文学賞をなぜ受賞できなかったのかと残念なほどだ。また稿を改めます。

 

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世相の風から トランプ氏第45代アメリカ大統領に就任

世相の風から トランプ氏第45代アメリカ大統領に就任

 

このブログはいつか再読する日もあろうと思い、

この激震的出来事を記しておきたいと思う。

後の日のために記録しておきたいのである。

この日以来この人によって世界がどのように変わっていくのか、

この人にどれほどの影響力があるのか、

良きにつけ悪しきにつけ話題に事欠かないだろうから、

できるだけ目を離さずにいようと思う。

世界がこれ以上悪い状態にならないように

切なる祈りをささげながら見つめていきたい。

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日々の風から 我が町の無電柱化

日々の風から 我が町の無電柱化

 

 

小池都知事が推奨しておられますが、実は、すでに数年前から我が家の脇を通る都道の無電柱化の工事が始まっています。今日まで何度道路を掘っては埋め、埋めては掘ったことでしょう。昼の工事、真夜中の工事、それがそれは大変でした。最後は一軒、一軒の家屋の電線、電話線の始末がありました。ようやく終わって、いちばん最後は電柱を撤去することでした。ちょうど在宅していたので、電柱が運び去られるのを眺めていました。今は歩道にカラータイルがはめ込まれて、結構見応えのある清潔感漂う道路に変貌しています。小さな通りは旧態依然ですが、少なくとも私の窓越しの景観はすっきりしました。空が大きくなりました。

 

 

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日々の風から 年賀状あれこれ その2

日々の風から 年賀状あれこれ その2

 

年賀状はそろそろ終わりです。今日、北風に紛れ込んだように懐かしい方からお便りがありました。内容は年賀状形式ですが、絵葉書でした。旅行先からかと思いましたが、そうでもなく、引き出しから取り出してきたような気配を感じました。何を考えて書かれたのだろうと想像をたくましくしました。この方とはある時期、一つのグループ仲間としてかなり親しい交流をしていました。もちろん個人的な友人ではありませんでしたが、 ある時、輪から離れていきました。転居が最大の理由ですが、国外ではないのですから、決まった集まりに出てこられないわけではないのです。

 

離れた理由はだれも知りません。しばらくの間は、どうしたのだろうねと首をかしげていました。唯一のつながりはメールアドレスだけでした。時々みんなでメールを送りました。すると、ときたま、元気でいますと紋切り型の返事が来るだけ。それだけでもほっとして、病気ではないみたい、無事でいるみたいねと話し合っていました。

 

そのうちに2つ3つとんでもないところからうわさが聞こえてきました。真偽のほどは皆目わかりませんが、あまりいいニュースではなく、メールもしずらくなりました。最近では集いに出ても口の端にも上らなくなりました。そこへ思いがけなく絵葉書の便りです。しかも新年早々に、です。文面にはないメッセージを聞き取りたいと思います。

 

 

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日々の風から 年賀状あれこれ

日々の風から 年賀状あれこれ

 

年賀状の扱いについて毎年試行錯誤しながら、結局は毎年同じことを繰り返し、今年もそうなってしまった。あるとき、年賀状はやめて、クリスマスカードにしょうと思い立ち、そうしたことがあった。クリスマスシーズンの多忙な時にせっせとカードを出した。カードは封書だから費用もかさむ。書き込むところも多いからかなり労力が要った。しかし良い気分であった。

 

ところがいざ新年が始まると、いつものように年賀状が届く。もう、クリスマスカードを出したのだからそれでいいのだと思いつつも、なにかすっきりしない。結局、大急ぎで遅ればせながら年賀状を書いた。クリスチャン同志はカードだけでいいのではないかと思いつつも、カードを下さった同じ友が年賀状もくださるとこちらもあわてて書くことになった。

 

何人かの方々はクリスマス25日がせまってくる頃、Merry Christmas & Happy New Year と年賀はがきで送ってこられる。これはとてもいいアイデアだと思う。しかしまだ踏み切れないでいる。自分の気持ち一つだのだが習慣を変えるのは難しい。結論は出ていない。クリスマスカードも年賀はがきもいただいてうれしいものだから、書けるうちはダブルになってもせいぜい送りましょうと今はそんな気持ちになっている。

 

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日々の風から 新年スタート!

日々の風から 新年スタート!

 

主の2017年がスタートしました。

新年おめでとうございます。本年もブログを通してよろしくお願いします。

来訪してくださる皆様の上に、この年、イエス、キリストの恵みが豊かに注がれますようにお祈りします。

 

元旦も二日も風もなく気温もそこそこ、何よりも快晴なのがうれしく感謝です。

今年は元旦が第一主日と重なり、一年の初めから聖日礼拝の出来たことは何よりの恵みです。いつもの日曜日のように教会へ急ぎました。お正月なので実家に帰省した珍しい方々が來教され、久しぶりのうれしい再会がありました。反対に地方へ行く方もありますが、今年は少なく、いつもの元旦より多くの出席者でした。しかし、このお正月も入院中の方、施設に暮しておられる方、自宅療養の方、高齢で一人暮らしのため来会できない方がおられ、今年もこれら愛する兄姉の皆さんのため、訪問や祈りが教会の大きな課題です。

 

私事で言えば、係っている文書伝道団体の節目の記念行事がいつくか計画されており、すでに走り出しているものもあって昨年以上に知恵と体力が必要です。主にすがるほかはありません。旅ともとの冒険の旅も予定しています。一人旅もしたい!これからはますます旅人になりたい!体において、心において、イエス様と道連れで、一本道を進んでいきたいと願っています。

 

『わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です。人が私にとどまり、わたしもその人にとどまっているなら、そういう人は多くの実を結びます。

わたしを離れてはあなたがたは何もすることができないからです』

ヨハネ15章5節

 

 

 

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