人生の逆風の中で見つけた希望の風を、小説、エッセイ、童話、詩などで表現していきます。

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日々の風から モンゴルから無事帰国

モンゴルその1


8月
20日から28日までの9日間をモンゴルの空の下で過ごしてきました。両端の2日間は移動日でした。時差はわずか一時間、同じアジアの国同士なので、大きな緊張も持たずに出かけました。ところが≪百聞は一見にしかず≫が的中。びっくり仰天の連続でした。汝の隣人を愛せよの前に、汝の隣人を知れ、があることを、痛いほど思い知り恥じ入りました。

 

おいおいに旅日記をアップしていきたいと意気込んでいますが、まずは体力回復に努めます。想像を絶するインフラの悪さに唖然、茫然し、心身に大きなストレスを受けました。

 

今、言えることは行ってよかった、の一言に尽きます。胃袋に詰めるだけ詰め込んだ見聞を、ヒツジや牛のように時間をかけて反芻し、主が下さる消化液によって心身と霊の滋養にしていただき、発信したいと思います。 

お祈りしてくださった皆々様へのお礼をこめて、まずは一報します。

日々の風から comments(2) -
光の風から 受験勉強真っただ中

 

中三の孫のS君に夏休みはない。この夏は高校受験準備の正念場である。我が家は歴代、公立を選んできた。資力がないからである。その中でも少しでもレベルの高いところに行きたいのである。今は、選択の範囲も広くなり自由になった。それだけに競争もエスカレートしている。

 

S君はこの夏、有名受験塾に通っている。初めて体験するハードな訓練に、息せき切っている。この酷暑の日々を、朝から夕方までお弁当持参で取り組んでいる。夜も翌日の学びに備えて遅くまで机にかじりついている。本来彼はのんびりした典型的な長男タイプである。生後一か月から教会生活をしているせいか、体も心も敏捷に働き、小さな奉仕も率先してできる。話好きで、人の中が大好きである。

 

家庭、教会、地域の学校と、いわば温室の中で育ってきた彼が、苛烈な受験戦争の戦場に立たされている。初陣と言うべきか。初めて競争社会の入り口にいるのだ。かつて私自身も無我夢中で戦い、通過してきた道ではあるが、おばばの立場になると、孫がいじらしい。雄々しく挑戦して欲しい反面、不憫にもなる。矛盾した思いを持ちながらそっと見守っている。

 

少し話をした時にS君はこんなことを言った。「神様が必ず守ってくださるという心の余裕が、大きくなりすぎて、無責任や怠惰に向かいそう。それを戒めている。ある時、神様が守ってくださるから大丈夫だと、手放しで自転車を乗りまくることは危険だという説教を聞いた。それがなぜか心に残っていて忘れられない」

 

多いに安心した。勉強しすぎて落ち込んで精神を病むようなことはないだろう。逆に、常識はずれなノーテンキにもならないだろう。自分の立場を正しく認識して、自己と戦いながら、外の戦いも勇ましく応戦するだろうと、バババカのおばばは主に感謝した次第である。




モンゴルへ


ついでながら、
20日(月)から28日(火)まで、モンゴルへ行ってきます。首都ウランバートルです。

我が同盟基督教団主催のミッション・トリップに参加して、派遣宣教師と宣教地を訪問し、活動を視察しながら、できることをしてきます。観光旅行とは違うサバイバルな旅になりそうです。礼拝の中でも祈られましたが、覚えてお祈りいただければ感謝です。

 

 

光(キッズ)の風から comments(0) -
風の仲間たち ホームの親友

 

隣人だった教会の老姉、私の親友が近くのグループホームに入居したことはこのブログでたびたび物語ってきました。最近ちらほらと、老姉の様子が知りたいとコメントが寄せられています。老姉はブログでも人気者になってしまいました。そうなのです、どこにいても愛され慕われる神様の器なのです。

 

老姉というのも変ですし、我が隣人と呼ぶのも物理的にそうではなくなりましたので、今後はホームのK姉と名付け、そのようにお呼びします。それともホーム内の住所をとって、かえで一番地のK姉としましょうか。

 

K姉のお世話はもう何もないのです。すべてホームがしてくださいます。もちろん、事務的なことや身体の異常などがあれば保護者になっている地方の甥御さんに連絡があるのです。その状況によっては教会の私たちも動くことが必要でしょうが、いまのところ全く何もありません。

 

K姉は、日曜の礼拝と木曜午前の祈祷会には、車を持っている兄姉たちが連絡し合って送迎をされています。週二回は教会で会えるのですが、一対一で話すことはあまりありません。安否の声掛けくらいです。そこで私は週に一回はホームへ行こうと思い、そうしています。もちろん用事はないのです。顔を見るだけです。座り込んでおしゃべりするほどでもありません。

 

たいてい、夕方涼しくなってから行きますと、あちらも夕飯の準備です。リビングに皆さん集まってきており、職員さんたちが料理をしたり配膳をしています。そこに私は会いに行きます。姉妹は私を見つけると、「おおっー」と元気よく手を振って飛んできて、上がって、上がってと喜びます。

 

職員さんがすぐにスリッパを出してくださいます。玄関先で立ち話をしてすぐに失礼することもありますが、上がり込んで皆さんと同じテーブルに座すこともあります。K姉は、ずっと前から暮らしているように自然に振舞っています。職員さんは親切だし、みんな同じような年寄りなので話が合うし、楽しいわというのです。

 

ふと、新人を見ました。おやっと思って一瞬考えました。町でときどき見かける老女性でした。ああ、あの方もここに入れて、よかったなあと思いました。

 

しかしその老女性は、落ち着かない不安いっぱいの顔をして、ここにいてもいいの、どこにすわったらいいのと、そればかりを繰り返していました。心に平安がないのだなあとお気の毒になりました。親友K姉が安心しきって喜々としていられるのは、姉妹の魂の内にイエスキリストの御霊が宿っているからだと、つくづく実感したことです。

 

姉妹を訪問した帰途は、私の心は限りなくすがすがしくうれしくなるのです。私が姉妹を見舞っているのではないのです。私が慰められ元気づけられているのです。なぜでしょう。風です、姉妹の周辺には希望の風がそよいでいるのです。

 

 

 

 
風の仲間たち comments(4) -
書林の風から ネット読書会『カラマの会』課題本はドストエフスキー『悪霊』

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一年にひとつの大作を読もう、一人では読めない長編を読もうとの掛け言葉で生まれたネット読書会『カラマの会』は、今年は『白痴』を読むことにした。文庫本で上・下巻の2冊。文字の大きさもあるが総数
1415ページである。(新潮文庫・木村浩訳)。

 

ネット読書会と言ってもお互いは顔見知り、親しき友人同士である。あるサイトで小さなコミュニティーの場を作り、思い思いに読書街道の様子を書き込んでいく。互いに書き込みで意見を言い合える。遅れている仲間がいると励まし、時々足並みをそろえてゴールへ向かうのである。

 

なぜか今年は早々に全員が『白痴』を完読してしまった。来年になったらまたスタートしようと思っていたら、仲間の一人が、ドスト氏に魅せられてそのまま『悪霊』に突っ込んでいった。一人ではさすがに寂しいで〜すとの訴えがあり、その声を渡りに船とばかり、勢いよくまたもや全員で『悪霊』船に乗り込んだ。今度は光文社古典文庫、亀山郁夫氏訳である。

 

読みやすい。橇で雪の上を走るように文字が飛んでいく。ちょっと戸惑うくらいスピードがでてしまう。ボリュームは上・中・下3巻総計で1919ページである。さて、どんな読書の旅になるか。ただし、急がず焦らず、周辺の風景も楽しみながら旅を続けたい。それが『カラマの会』全員のあ・うんの呼吸でもある。

 

      

 

 

 

書林の風から comments(2) -
日々の風から 秋の気配

そらまち90 

 
8月に入ったと、感謝の第一声をあげたかったのに、早や明日は立秋でしょうか。この2日、東の空に輝く満月を見ていたら、ふと秋を感じ、今年の秋は早いのではないかとおもってしまいました。夕方の暮れるのも早いです。気が付くと闇がどんどん迫ってきて、あわててしまいます。急にせわしくなった蝉しぐれにも、追いたてられるような気がします。

 

季節と季節のせめぎあいには、こちらの心も揺らぎます。新しい季節には拍手してウエルカムしたいし、一方で、去りゆく季節には惜別の情があふれます。厳しい夏であろうと、冬であろうと、早く去ってほしいなどとは言いません。春だけが、秋だけが慕わしいのではありません。春夏秋冬の全部が麗しいと思います。

 

今、親しい友のお二人が、命の瀬戸際に立っています。この世での生がどれほどなのか、時間的なことはわかりません。ご本人たちも敢えて知ろうとしないようです。しかし、医学は限界を宣言しています。神さまのなさることに不可能なことはないと固く信じつつも、目に、耳にする様子から厳しい状況にあることは察知できます。

 

おろおろとするばかりです。祈っても祈っても、なお、おろおろとします。お二人とも、イエス・キリストへの信仰に支えられて、透明度の高い心境に達しておられます。外野が何をかいわんや、なのです。お一人の兄のほうは遠路から、主がともにおられることがこんなにもうれしいことかと、発信してこられました。そうだ、そうだ、これ以上の解決策はないと不信仰な私まで平安をいただきました。何もできないけれど、今夜も、せめて心において、できるだけ寄り添い主の最善を願い祈りたいと思います。

 

 

 

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