人生の逆風の中で見つけた希望の風を、小説、エッセイ、童話、詩などで表現していきます。

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- - -
銀(シルバーエイジ)の風から  新しき隣人 デイサービス・デビュー

416日のブログに書きました新しい隣人が、新しい生活を始められて早や1ヶ月が経ちました。80歳を過ぎて生活圏を変えることがどんなにマイナスになるか、よく聞くところです。係わる教会の有志たちはずいぶん心配しました。ところが、K姉はみごとに高いハードルをクリヤーしたのです。

 

以前の生活を惜しんで落ち込むこともなく、近くのスーパーで日用品や食料を整え、ずっと行き慣れている駅ビルやモールにも毎日のように出かけて楽しんでいるようです。しかし老いが進んでいる事実は動かしがたく、ついに介護認定を受け、判定もいただきました。そこで介護サービスを受けるように進めていきました。

現在のK姉にいちばん適したサービスはなにかと、係わる者たちでとことん話し合い、

週1回のデイサービスと週1時間のお掃除をお願いすることになりました。

 

ケアマネさんには、母がお世話になった施設とヘルパーの事業所を推薦しておきましたが、その通りになりました。

 

サービスを受けることについて、牧師夫人を初め係わる者たちが代わる代わる話して聞かせました。初めてのことなので、完全には理解できなかったでしょう。不安があったでしょう。何で私がーーーという葛藤もあったでしょう。

 

デイサービスの前日の夜に、持ち物に名前を書き、バックに収めて用意しました。

翌朝、K姉といっしょに迎えの車を待ちながら、母を思い出しました。同じように玄関の前に出て待っていたのでした。

 

「娘さんですか」と迎えの職員に声をかけられ、思わず笑ってしまいました。でも、そうなのだ、母と娘ほどの年齢差はないとしても、主にある家族として、K姉は私の母であり姉なのだと改めて思いました。そして、母を介護した経験が、このような形で用いられることに感謝し、主は不思議なことをなさるなあと、感慨深く思いました。

 

私たち皆がいちばん心配したことは、いざ、その時になって、拒否しないかということでした。とにかく祈ろうと連絡を取り合いました。ところが、なんと、K姉はすんなりと車に乗り込み出かけていきました。手を振って見送ったとたん、熱いものがこみあげてきました。

 

帰りは、出迎えは不要、一人で出来るとのことでした。到着時間を少し過ぎてから、姉妹宅に行きました。どんな感想が出るかと、これもまた半分心配していましたが、

なんと、姉妹は上機嫌。食事もおいしかった、同じような年代の方々が大勢おられて、いろいろお話しでき、ゲームにも参加し、お風呂も良い気分だったと。念のため、ノートを見せていただきますと、しっかりそのことが記されていました!!。

 

「あんなに良いところが、こんな近くにあるなんて、毎日でも行きたいくらいよ」ですと!

 

もともと姉妹は保育士さん。その上、子どもの集会、教会の交わりなど、人の集まるところの経験は豊かです。弁舌の立つ方で、社交家で、いつも楽しい話題を振りまいています。それがよかったのかもしれません。何にもまして、イエス様がK姉の老後をしっかり見つめ、守り、導いておられるのだと確信しました。

 

こうして、K姉は大きな恵みの内に、デイサービス・デビューができました。

K姉の老いは驚くほどのスピードですが、主もまた力強く立ち上がってくださり、思いに勝る速度で事を進めておられます。主はご自分の翼にK姉を乗せて、五月の空を飛翔しておられるようです。そこに希望の風が吹いているのは間違いありません。

 

銀(シルバーエイジ)の風から comments(2) -
日々の風から 細川ガラシャ夫人
 

6月2日は明智光秀が信長を討った《本能寺の変》が起った日である。

ある書に、天正1062日(1582621日)、織田信長の家臣明智光秀が謀反を起こし、京都・本能寺に宿泊していた主君信長を襲い、自刃させたクーデター事件とあった。

 

明智光秀はそれに先立つ5月に京都の愛宕山(愛宕神社)で連歌会を開催したが、その時の発句は《時は今 雨が下しる 五月哉》であったそうだ。この連歌会で光秀は謀反の思いを表したとする説がある。

 

私にとって光秀は悲劇の武将だけに、そのあわれさに心惹かれる。功成り名遂げた英雄たちの晩年の醜態が知るに耐えないだけに、わずか三日天下で幕を下ろした生涯に微かな名残惜しさを感じてしまう。

 

私の関心は、光秀の息女細川ガラシャに傾くのだ。ガラシャが、あの混乱の時代に、明確なキリスト信仰を貫いたことに深く感動する。

 

ガラシャについて知りたくて、書きたくて、あるとき、少しばかり調べたことがあった。先年、《聖書と女性セミナー》を連続で開催していた頃、取り上げたことがあった。その女性たち一人一人を、今もう一つのブログ『聖書の緑風』で連載している。

 

現在、『細川ガラシャ その生と死』として、アップしているところです。お時間があったら覗いてみてください。

 

ガラシャ辞世の歌に、彼女の全生涯の結晶を見る思いがします。

 

 散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ   

 

父光秀は、謀反に先立って  時は今  雨が下しる  五月かな と吟じました。

 

はかなくも、戦国の乱世に散った父娘を想うと、ふと、涙が滲みます。

日々の風から comments(0) -
旅の風から 顔と顔とを会わせる喜び

 

私にとってはどんな旅も冒険の旅である。何度か訪問したところもそうである。まして未踏の地ならば、冒険の上に大の一文字を添えて、大冒険なのである。

 

関西方面に3日間一大冒険の旅をしてきた。ある教会から奉仕を依頼された。教会研修会 あかし文章セミナーと名付けられた。教会が○○周年を迎えるにあたり、記念誌を作ることになった、教会員全員の証しを掲載する計画なので、その書き方を学びたいとの趣旨であった。日ごろ学び合っているペン友たちに代わって、させていただこうと心を決めてお受けした。

 

初めての地であり、初めての教会であり、初めてお会いする方々であるか、私にはそう思えない。先生ファミリーはもちろん、教会員の方々にもどこかでお会いしたことのあるような懐かしさを覚える。これは実に不思議である。生来の私にはなかった感情である。いつもそうした思いに溢れる。なぜだろうと、ある時、じっと考えたことがあった。そうだ、同じ一人のお方イエス・キリストのあがないの血によって救われ、結ばれた神の家族であり、イエス・キリストの御霊を内に宿すお互いだからだと、理解できた。その豊かな恵みに胸躍らせつつ、小さな奉仕をさせていただいた。

 

お昼の時も、お茶の時も、教会の方々がごく自然にそばに寄ってこられ、すぐ話のつぼみがいくつも開いた。ある姉妹は、散らし寿司をいただきながら、ご自分の職場の話をされた。ある専門職に従事しておられるが、その体験をぜひ書いてみたい、書かねばならないと心に迫られていると語られた。そのほかにも、短い時間ではあったが、いくつかの具体的な手ごたえを感じ、ここにもまたイエス・キリストの恵みを証ししようという友たちが生まれ、その思いが強められていることを感謝した。

 

その前後に、二人の姉妹と再会のスペシャル ジョイフルタイムを与えられた。関西は私にとってはいつになっても遠い地である。かつて夜行列車で行ったことを考えれば隔世の感があるけれど、会いたいと思いつつもめったに実現できないものだ。そこで、今回は奉仕の旅ではあるが、再会のプランも忍び込ませた。

 

F姉はもうすぐ3歳になるYくんを伴って駆けつけてくださった。Yくんはときどきメールでお顔を見ていたが、いざ目の前に現れた時、胸がいっぱいになった。思わずしゃがんでハグさせてもらった。彼は驚いた表情で、体を固くして身をそらせた。いきなり知らないおば(あ)ちゃんに抱きつかれたのだから当然であろう。誘拐犯人と思ったかもしれない。Yくん、ごめんね。

 

おば(あ)ちゃんたちの尽きない話の間、彼はおとなしくしていた。適当に自分流に楽しんでいたようだったが、大きないたずらもせず、大声も上げず、困ることはなかった。時と場を感じ取るセンスが養われていると思った。育つ環境がよいのだろう。

F姉とはもっぱら信仰のことや書くことについて話が弾んだ。F姉とは20年来のぺん友で、文学や読書では私よりずっと深く、ペンも立つ方だから、意気投合して深い話ができた。大いに励まされ、前進する勇気を与えられた。

 

最後にMご夫妻と再会した。M姉とはペン友で長年の同士であるが、ご主人様とは2年ほど前、ご夫妻が上京なさった折に、つかの間お会いした。今はリタイアされて、夫人とお二人だけの生活を楽しんでおられる。海外生活が長く、その時の貴重なお話をたくさんお聞きした。観光旅行ではとうてい見聞きすることのできないお話に、私の好奇心は全開し、時が止まってくれればいいとさえ思った。F姉は海外経験があるだけに、近頃の日本人にはないお料理上手、もてなし上手。3人しかいないのに、10人も座れる大テーブルに御馳走があふれた。厚かましくも遠慮なくいただいた。

お二人に、熟年夫婦の理想的なモデルを発見した。50年になろうとする風雪の歳月が作り上げたものであろう。一言でいえば、この夫にしてこの妻ありといえようか。(M姉、ごめんなさい)小雨に煙る琵琶湖周辺のドライブは、どんなブランドのスイーツも寄せ付けない味と香りに満ち、心の舌がとろけるようでした。(M兄、感謝します!)

 

今回、特に心に迫ったことは、顔と顔とを合わせる喜びであった。どんなに通信手段が発達しても、たとえスカイプとやらでコミュニケーションをとったとしても、直にに会うことに勝るものはない。人間とは、やはり人と人の間で生きていく者なのだ。そのように創造されたのだ。メールを始め、そうした手段も毛嫌いせずに大いに使ったほうがいい、しかし人の心にはそれだけでは済まされない欲求が燃えている。

 

皆さんと直に会えてよかった。直に語り合えてよかった。直に笑い声を耳にできてよかった。いのちの通う手を握り合えてよかった。なによりも、ともに祈り合うことができてよかった。ともにイエス様を証しし合えてよかった。



この一大冒険の旅をくださった主に、心から感謝します。

 

 
旅の風から comments(0) -
日々の風から アフターGW
安中 

 
大型連休と言われた今年のGWも早や過ぎ去りました。当初、GWその1などとして、その2、その3も続ける積もりだったのですが、たいしたトピックもないまま、時間のスピードにふりまわされ、計画倒れとなりました。またいつもの日常が始まり、婿殿は早朝に出勤、新中学生のSくんも重いかばんを肩に、電車の時刻を計りながら飛び出していきました。マイペースのMちゃんは、じっくりと朝食をし、念入りに持ち物をチェックし、最後は小鳥のように飛び立っていきました。朝の家事をすませた長女は、書斎に閉じこもって日曜日の奉仕の準備に取りかかっているようです。

 

私は、明日から月曜日まで、関西方面へ出かけます。日曜日一日、ある教会であかし文章セミナーの奉仕をします。ここしばらくは資料作りに追われていました。ようやく宅急便を出して一息つきました。

 

ご奉仕は緊張しますが、旅気分は押さえられません。新幹線初め、列車に乗れるのがうれしいのです。秘蔵の路線図に乗車済みの印を入れられるので、わくわくしています。関西は近鉄が便利らしいのですが、塗りつぶしのためにJRに乗ろうと考えています。

 

鉄道ファンと言えば、GWのさなかにちょっと足を伸ばしました。新幹線なら1時間ですが、混んでいることはわかっているので鈍行にしてみました。2時間あまりですが、最初から座れますし、一、二両ボックス型もあって、気分高揚でした。辺りを見回しますと、時刻表をもった少年が一人で座っていましたし、最後まで運転席のガラスにへばりついている青年がいて驚きました。 

 

GWに、もうひとつうれしいことがありました。

しばらく私の教会に客員として在籍していた若い姉妹が、昨年秋、遠隔の郷里に帰られたのですが、ご家族と東京へ遊びに来られ、会いたいと連絡してきました。姉妹のその後も知りたかったので、いそいそと宿泊先のホテルへ出かけました。東京に住む者は都内の高級ホテルに宿泊することはほとんどありません。行くことさえめったにありませんので興味がありました。宿泊客専用のこじんまりしたすてきなミーティングルームで歓談でき、恵まれたひとときをいただきました。誰もいないので、しっかり祈り合うことが出来、それが何より感謝でした。

 

幾人かの友がGWのお楽しみニュースを知らせてきました。一人の姉妹は教会の結婚式で朝から夕方まで忙しかったとありました。バスツアーに参加した友人は、花盛りのフラワーパークの写メールを送ってくださいました。帰途は渋滞で、夜中の12時を過ぎたとありました。家のお庭のガーデニングに専念した友、お孫ちゃんと観覧車に乗った友人もおられました。それぞれに、小さなGWを楽しまれたようです。

 

日常が始まったとは言え、非日常の方々もおられます。我らがM師は昨日3回目の抗がん剤を投与、しばらく辛い日が続くのではないでしょうか。退院したM兄は、今日初めての外来検診です、今後のことが気になります。

 

一気に夏に向かって走り出した季節に歩調を合わせていけたらと願います。


妙義山

日々の風から comments(2) -
日々の風から 我が家のGW その1

 藤


私のGWと言いたいところですが、毎年この時期は特別な計画を立てないでいます。この時しか動けないファミリーや社会の第一線で働く人たちに譲る意味を込めてです。お年寄りは閑散期に行けばいいのです。

 

我が家はと言えば、婿殿は連休なしで出勤とか。いつもならお休みの土曜日も、ふだんと同じように早朝から出ていきました。かろうじて明日の礼拝だけは行けるように手配したらしいのですが、その他の日はお休みなしです。当然、長女も子どもたちもレジャーの計画はありません。

 

長女ファミリーの教会は、明日は野外礼拝だそうです。お弁当やおやつを用意しなければなりません。そこで、お菓子を買いに行きました。子供用の楽しいお菓子を売っている問屋さんに行きました。電車で行くところを、今日は徒歩にしました。軽装にしてウオーキングです。日差しが強くて汗ばんでしまいました。

 

途中、藤の花で有名な亀戸天神を横切っていくことにしました。近道なのです。ところが、身動きできないほどの見物客。太鼓橋の上は人の山。予想はしていたのですが、予想以上の人でした。藤は見事でしたがゆっくり眺めるどころではありませんでした。たくさんの屋台が出ていましたので、ついつい匂いに誘われて立ち止まり、境内を食べ歩きました。こんなはずじゃなかったのです。孫たちは念願の綿あめの袋を抱えて楽しんでいました。

 

近道のはずがとんだ道草でした。これが我が家のGWその1というところです。さて、さて、スペシャルプログラムその2、その3はあるのでしょうか。明日は、第一主日です、まず礼拝をささげに教会へ急ぐとしましょう。

 

 

 

 
日々の風から comments(2) -
CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< May 2010 >>
PROFILE
MOBILE
qrcode
COMMENT
ARCHIVE
RECOMMEND
美しき姉妹たち
美しき姉妹たち (JUGEMレビュー »)
三浦 喜代子
最新本です。
ぜひお読みください。
SPONSORED LINK