旅の風から 宮古島の旅その5 見たこと聞いたことその4 終り

  • 2019.11.26 Tuesday
  • 14:27

旅の風から 宮古島の旅その5 見たこと聞いたことその4  終り

 

 

 

 

 

 

最後の一日をどう過ごそうかと相談の末、宮古島にある有名な3つの大橋の残りの2つを制覇しようと決まりました。一つは北の池間大橋、もう一つは反対方向の真南に架かる来間大橋です。ホテルは直線で見るとちょうど島のまんなか、パイナガマビーチのあたりです。バスでの移動は不可ですからまた観光タクシーを使うほかはありません。予算もありますが、二度と来ないだろうから、思い切ってタクシーで走ろうとそれも即決しました。

 

フロントへ駆け込みました。ふと、思い出して、昨日のドライバーさんにお願いしたいと思い、ちょうどタクシー会社と運転手さんのお名前を憶えていたので、できればその方にと頼みました。ダメもとで。ところがです。なんと、実現したのです。彼氏はちょうど、観光船がホテルのそばの平良港に寄港する日なので、波止場にいたのです。船の乗客でタクシーを使う人たちを待っていたそうですが、予約ではなかったようで、すぐに来てくださいました。2時間で、北と南の両方に行けるということで、私たちは大喜び、感謝しつつ、車に乗り込みました。慣れた?車、慣れたドライバーさんに案内していただけるのです。大きな安心感がありました。彼は池間大橋の架かる池間島の方でした。島の風習など、道々語ってくださいました。とても書ききれませんし、旅から一か月も経つと忘れていることが多いのに驚きます。

 

宮古島と言えば台風の通過道、どのように被害対策をしているのか訊きました。家を見てくださいと。そういえば、平屋あるいは二階家ですが、まるでコンクリートの塊のように四角な白い家が並んでいました。どの家も同じようでした。あれでは暴風に体当たりされてもびくともしないはずです。みな無防備ではないのです。最大限、その地に適した方法で防備しているのだと大いに納得しました。それでも、この秋、関東では台風15号、19号のために想定外の被害に遭いました。それはもう不可抗力というものでしょう。

 

池間大橋は1425mで1992年に開通した、3つの橋の中で最初の橋だそうです。前日の伊良部大橋に比べれば3分の一ですが、南国の明るいブルーの海を見下ろす気分はたとえようもありません。池間島はちょうど年に一度の祭りがおこなわれているそうで、そのあたりに近づいてくれました。琉球王朝時代からの伝統行事「ミャークヅツ」という祭りで、旧暦9月に3日間行われるそうです。島には元(ムトゥ)という血縁集団が形成されていて、その一員に認められるのは55歳以上の男性で、大変名誉なことのようです。運転手さんは「成人式」と言いましたが、若者ではなく、成熟した中年男性の様でした。祭りと言ってもいわゆる神社のような建物はなく、島独特の四角いコンクリートの建造物がいくつか並んでいました。その中で何か儀式があるらしいのです。ここでなければ聞けない歴史と生活の一部を知って、これが旅の風なのだと心に深く吸い込みました。

 

また橋を渡って宮古島に戻り、一路南の来間島目指しました。ホテルの前を素通りして南進です。ほどなく来間大橋を渡りました。1690m、1995年3月に開通したそうです。

島の入り口にお土産物の車や小さな小屋があるだけ。運転手さんは島内を巡ることはしませんでした。観光スポットがないのかもしれません。すぐ近くの展望台へ上りました。ここからの景観もまた海、海、海、空、空、空ばかりですが、都会ではいくら歩いても乗っても見られない絶景です。100年分は見た思いがし、もう、生涯、どこの海も見なくてもいい、これで十分と、心から満足し喜びに浸りました。

 

二日間、わずか2時間ずつでしたが、お世話になった運転手さんと、思わず握手のお別れをして、愛車に乗り込む彼をさらに手を振って見送りました。はかない出会いとはいえ、これからも宮古島の旅を思い出すたびに、彼は必ずセットで現れるに違いないのです。前日のバスの運転手さんとともに、この島に生き、島を支える強力な活力の一翼を見た気がして、人間の存在を貴くまぶしく思ったことです。神様はご自身の息を吹き込まれ、それで人は生きるものになったとの創造の原点を思います。

 

午後はホテルの近くの「パイナガマビーチ」の白砂に足の乗せ、二人で無言のままじっと沖を見つめました。いや、海も空も凝視はしていませんでした。頭も心も体さえも空っぽになって、時間も無視して静かなひと時を過ごしました。あるかなしかの海風に溶け込んでしまいそうで、たぶん、様々なストレスがかき消えていったと思います。日頃、過重な働きをしている友人には、まさにいのちの洗濯の時だったのではと思ったことです。友人はこんなにりラックした旅をしたことはないと、大満足の様でした。旅とは何か、漂泊の旅人芭蕉はどのように考えていたのか、旅の達人に思いを馳せました。

 

 あれから一か月、現実の暦は早くも12月をしきりに指さし、

何かを訴えています。

 旅物語はここでひとまず終了。

これからもきっと思い出すことが多いと思います。

スポンサーサイト

  • 2020.05.31 Sunday
  • 14:27
  • 0
    • -
    • -
    • -
    コメント
    コメントする








        

    PR

    calendar

    S M T W T F S
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930    
    << June 2020 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    recommend

    recommend

    美しき姉妹たち
    美しき姉妹たち (JUGEMレビュー »)
    三浦 喜代子
    最新本です。
    ぜひお読みください。

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM