人生の逆風の中で見つけた希望の風を、小説、エッセイ、童話、詩などで表現していきます。

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天の星のように―母エバから母マリヤまで 美しき姉妹たち
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日々の風から 雨 ざあざあ 降ってきて

 

 とうとう梅雨に入った。来るべくして来たのだから何も言えない。当然の事として迎えなければならない。しかもよく考えれば大事なお客様である。しかし大事なお客でも待ちに待った歓迎すべきお客様とは言い難い。ごたごたと歯切れの悪い物言いになったが、さあ、この梅雨のひと月あまり、用心して過ごしたいと思う。この時期は私にとって一番体調に悪いからだ。だれしもそうであろうけれど。また、大きな自然災害がないようにと願う。

 

今年の梅雨はきっぱりと入ってきた。雨脚も勇ましく音を立てて入ってきた。まさしく、ざあざあ降りだった。JR駅ビルのスーパーに行くのをやめて、近所で済ませた。途中、公園の中を横切った。きっとふだんとは違う表情をしているに違いない、梅雨入りの特別な顔が見られるかと期待して寄ってみた。樹々の枝々が雨水を含んで生き生きとしていた。人っ子ひとりいなかった。雨脚がいつもの騒音をかき消して森閑としていた。通ってよかったと思った。帰りも通ったが、だれもいなかった。気をゆるしたのか一羽のスズメが私の気配にも動じず、ゆっくりと大樹の後ろに入って行った。

 

樹も草も しづかにて  梅雨はじまりぬ 日野 草城

 

 

 

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